無撚糸・タスラン加工とは

無撚糸・タスラン加工

無撚糸加工(タスラン加工)設備

無撚糸とは撚りのかかってない糸のことです。通常の糸は撚糸(ねんし)といい、繊維(フィラメント)を束ねた状態で用いますが、フィラメント同士を撚る(捻じる)ことで束ね、糸としての機能を保ちます。

撚糸の糸よりも肌触りが柔らかく、ふんわりとした嵩高性のある糸となります。綿製品の無撚糸としては、最近では無撚糸タオルやカジュアルシャツなどに利用されていますが、弊社が製造するエステル系の無撚糸はカーペットやマット安全ネットや防護ネットなどの産業用製品としての無撚糸です。

弊社が扱っている無撚糸の加工はタスラン加工を施した無撚糸です。

撚糸とは?>>>

空気加工機

タスラン加工(エアー加工)

タスラン加工とは撚りをかけずに圧縮空気をフィラメントに吹き当て、フィラメント同士をループさせ強く結束させることで、嵩高性を得る加工です。





無撚糸・タスラン加工糸
空気加工機

単糸で500~2,000dtx、合糸本数1~6本程度で3,500dtx程度までの総繊維度のものを無撚糸として加工可能です。
タスラン加工後に2本以上の撚糸を施すことで、単に撚糸するだけよりも触感の良い、嵩高な糸が出来上がります。
エステル系の糸を主としてタスラン加工していますが、その他の素材も含め無撚糸の製造についてはお気軽にご相談ください。

嵩高性の向上や触感の改善

タスラン加工を糸に施すことによって原糸を単に撚糸した時よりも、嵩高性を持たせることが可能です。また触感がやわらかい糸へと改善することが可能です。






無撚糸・タスラン加工糸
空気加工機

画像は1100Tの原糸を3本撚糸したものを更に3本撚糸したもの(画像半分より下)と1100Tをタスラン加工した後に3本撚糸したものを更に3本撚糸したもの(画像半分より上)との比較です。
左図を見ると、タスラン加工によってスパン糸のように表面に細かな繊維がループしている状態が確認できます。
右上図を見ると下3本の撚糸のみの糸は直径1.5mm程度であるのに対し上3本のタスラン加工を施した撚糸は直径2mm程度あることがわかります。

弊社加工フロー

弊社加工フロー

原糸の購入から加工、納品までの売買方式とお客様からの原糸提供での賃加工での納品と両方に対応可能です。小ロット・少量生産の小回りの出来る対応力と、短納期での作業力に自信がありますが、原糸の供給日(購入日)や工場の稼働状況によってはご希望の対応ができない場合があります。まずは加工内容や量、素材などお気軽にご相談ください。

試作用糸の製造協力

弊社で製造しているナイロン系・エステル系のタスラン糸に関して、試作用糸の製造も積極的にご協力いたしております。納入先企業様への試作用糸として少量のタスラン糸の納品や、原糸メーカー様からの新素材のタスラン加工の協力など、どちらも撚糸・繊維業界の発展と向上のために出来る限りご協力させていただいております。

ご不明な点がありましたら、お気軽にお問合わせください。